人生を、一旦やめてみるというのは、どうだろう。
例えば、と思う。たった今、記憶喪失になったら。今までやってきたことも、積み上げてきたものも、培ってきた何かも、繋がってきた誰かも、何かもが、ゼロになったら。別に人生は終わらない。ただ、今の自分がまっさらになって、身につけてきた全てがなくなって、その温かさがない分重さもなくなったとしたら、今まで歩いてきた道を同じように進むのだろうか。……それとも、全く違う方向を、次に踏み出したつま先は、向いているんだろうか。
『魅力的になるには、今ある魅力を捨てること』
この言葉に出会った時から、私の中で静かに動き出していたのだと思う。今ある私の魅力。魅力なんてものは定義する人によるのだから、つまるところ、私の持っている全てだ。クローゼットの中身も、スマホの中のデータも、セックスカウンセラーという肩書きも、今の旦那さん(彼女)に出会ったTwitterに生息しているオタクの私も、全部ぜんぶ、それに該当するんだろう。
とあるご縁で、月末から月初に掛けて、沖縄に飛んでいた。そして、「自分のやりたいことを明確にしたい、枠をさらに飛び越えたい」という女性に、魅力を捨てるという先ほどの言葉と共に、この(以下記事の)話をしていた。当時を思い起こしながら、私の中で何かが確信に変わっていって、そして話終わった時に、私自身の思いも同時に伝えた。「私、そのシャネルを、今月末に、燃やすことに今決めました。」
このチェーンウォレットに入るモノすら、いらないじゃないか。今まで築き上げてきたものも、本当はいらなくて。賞味期限の切れたモノを、まだ引きずっていた。大卒後、4日で会社を辞めて起業した「セックスカウンセラー」、これは私の一番の自己紹介ワードだったし、きっと一番覚えられていたものでもあったと思う。けど、どこかで飽きていた。確かに喜んでもらえる。それは間違いなく嬉しい。けど、「その私そのもの」は、もう完全なお古だ。一番の武器。一番の名刺。もしかしたら、ある人にとっては、一番の魅力だったのかもしれない。
今月末で、あらゆる看板を下げてしまおうと思っている。そして、今までやったことのないことを、旦那さんの手を借りつつ、とりわけ丁寧にやっていこうと思う。ニュアンスとしては、人生の旅に出る感覚に近い。28の誕生日の3/29に、沖縄へ飛ぶ。3/30に、火打ち石から起こした火に焼べて、シャネルを燃やす。何を落書くかは分からないけれど。今、部屋の隅に固まった、片っ端からゴミ袋に突っ込んだ「身につけてきたもの」を見て、少しワクワクしている。
(沖縄で会ったその女性の山のような本を、ひたすら燃やし続けた。それを見送る彼女の横顔が、すごく綺麗だった。)
もし、「私も、燃やしたい "私そのもの" があるんだ」という方がいたら、どうぞ連絡を。30日、沖縄で待ってます。その人に一番合った御嶽(ウタキ。沖縄の、神様の場所)へ行って、自然のパワーを散々に浴びて、そして日が暮れる頃にお焚き上げ。(なので勝手に "御嶽上げツアー" と呼んでます)。
この日を境に、私はしばらく引っ込みます。イベントも、SNSの更新も、LINEのコラムもしばらくお休み。このブログと、脳内メモ用のTwitter本垢だけ。だって、飽きてきちゃったんだもん、今の自分に。だったら、さっさと生まれ変わらなきゃ。
次の道を、右に行く?それとも左?
本当はどんな瞬間だって、いつだって違う人生を歩める自由を、私たちは持っている。
ゆっくり。
— 藤井みのり@セックスレシピの作り方 (@lovecreator3) March 5, 2019
ゆっくりで、いいんだ。
それでも毎日に物語はある。
何を得たとか、
何を失ったとか、
夢を叶えられたとか、
叶えられなかったとか、
そんなものすらないところで、
息づいているのだから。
深呼吸しよう。
日は昇り、風が今日も吹いている。 pic.twitter.com/DyPzObwxXi
Love & Free, Go for it.